2009年10月20日 (火)

名古屋市栄:SAKAE OHNO BUILDING

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「SAKAE OHNO BUILDING。NHK名古屋放送局のすぐ近くにあるんだ。
 栄の中でも、あまり目立たない普通のオフィスビルだな」
「こんなところに、化石なんてあるのかって感じのビルよね。
 壁だって、化石はありそうにないし」
「ところが、ここの化石は名古屋有数の美しさなんだ」

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「見事な直角石だろ?
 丸い形をしているのは、隔壁の形からして、オウムガイかな?」
「この石は『ビル街の化石・鉱物わくわく探検隊』にも紹介されているのよね」
「アフリカのモロッコ産の石だって書いてあるな。
 1階ロビーの飾りとして取り寄せられたらしいな」

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(直角石、オウムガイ 石の高さ710mm 2009年9月11日記録 ☆クリックで拡大)

「これだけ立派な直角石は、他では見たことがない……と、言いたいところなんだけれど、実はもう一か所、おそらくこの石を使っていると思われる場所があるんだ」
「あっ!池袋のメトロポリタン・プラザの7階ね!」
「でも、こちらの石の方が、一つ一つの化石が大きくて立派だな。
 産地が同じかどうかも、いまひとつわからないな」

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(オウムガイ 7.7×7.3cm 2009年9月11日記録)

「オウムガイは、内部の隔壁がはっきり見えるな。
 直角石も、大きなものは30cmを超えるんだ。
 これだけの化石は、他の街でもそう見つからない貴重なものだから、名古屋に寄ったときは、ぜひ探検してほしいスポットだな」
「石の前に、花が活けてあるのが、街化石探検隊としては困りものよね」
「まあ、化石探検には障害にしかならないからな」

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2009年10月 7日 (水)

名古屋市栄:栄ガスビルその2

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(ベルムナイト 1.2×3.4cm 2009年9月8日記録)

シシオ「ベルムナイトは、アンモナイトよりははっきりしているな」
マイコ「サイズ、アンモナイトもベルムナイトも小さなものが多いわね」

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(貝類? 1.0×2.6cm 2009年9月8日記録)

マイコ「これは二枚貝かしら?それとも腕足類かしら?」
シシオ「どうだろう?俺にはこの断面だけじゃ、ちょっとわからないけどなぁ」

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名古屋市栄:栄ガスビルその1

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シシオ「三越栄本店から、大津通りを南へ行ったところにある栄ガスビルだ」
マイコ「まだ、街化石探検隊のブログができる前に、探検した場所の一つね」
シシオ「そうだったな。ここも本で紹介されている、有名化石スポットの一つなんだ」

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マイコ「1階正面から入って、右側の田崎真珠さんの脇にある細い通路が、化石探検のポイントなのよね」
シシオ「そうだ。あの薄いクリーム色の壁に化石があるんだ」

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(アンモナイトの顎 0.6×3.1cm 厚さ3mm 2009年9月8日記録)

シシオ「『フィールドサイエンス ビル街の化石・鉱物 わくわく探検隊』ではアンモナイトのアゴとして紹介されている化石だな」
マイコ「これって、この石材でよく見かける、脂身の断面よね」
シシオ「そういえば、似ているな。
 マイコが脂身って呼んでいる断面は、みんなアンモナイトの顎の断面なのかなぁ?」
マイコ「壁化石で見つかるアンモナイトの大きさを考えると、鍔ってこんなに大きくていいのかしらって思っちゃうのよね」
シシオ「アンモナイトっていう生物について、もっともっと勉強しないといけないなぁ」

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(アンモナイト 2.7×3.0cm 2009年9月8日記録)

シシオ「こちらはアンモナイトの正中断面だ」
マイコ「模様が薄くてわかりにくいわね」
シシオ「化石探検に慣れていないと、なかなか気がつかないかもしれないな」

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(アンモナイト 2.2×2.0cm 2009年9月8日記録)

マイコ「これも、小さなアンモナイトの化石ね」
シシオ「これも模様がはっきりしないなぁ。
 この石材、気がつかないでいる化石も、たくさんありそうだなぁ」

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2009年10月 6日 (火)

名古屋市栄:名古屋三越栄本店その2

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シシオ「いろいろなブランドショップが入っているけれど、Cartierもその一つだ」
マイコ「あっ!この黒い石は見覚えがあるわね」
シシオ「大丸札幌店の1階にもCartierが入っているんだけれど、そこの黒い壁と同じ石なんだ」
マイコ「ぴかぴかな石で、鏡みたいに姿が映っちゃうのよね」
シシオ「そうなんだ。撮影が極めて厄介な石材だな」

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(巻貝 大きなもので1.8×1.0cm 他多数 2009年9月8日記録 ☆クリックで拡大)

シシオ「この石材は、とても多くの巻貝の化石を見ることができるんだ」
マイコ「札幌の石材よりも、貝は小ぶりね」

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(巻貝 0.7×1.2cm 2009年9月8日記録)

シシオ「これも巻貝の断面だな。この石は、どうしても撮影者の姿まで写ってしまうな」
マイコ「直接、現場で見ないと美しさがわからないわね、こういう石材は」

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(二枚貝 0.7×0.7cm 2009年9月8日記録)

シシオ「巻貝ばかりかと思っていたら、小さな二枚貝の断面もあったぞ」
マイコ「ちょうど、貝殻の蝶番の部分がきれいに断面に現れているわね」
シシオ「三越栄本店には、他にもブランドショップがいろいろあるんだけれどなぁ」
マイコ「ちょっと探検には敷居が高いわね」
シシオ「高級品を扱うだけにな。百貨店だと化石探検に理解のあるお店も多いんだが」

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2009年9月16日 (水)

名古屋市栄:名古屋三越栄本店その1

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シシオ「名古屋市は栄の中心に位置する、大手百貨店の名古屋三越栄本店だ」
マイコ「三越といえば、日本橋三越が有名が化石スポットよね」
シシオ「名古屋三越栄も、名古屋市の街化石を紹介している『ビル街の化石・鉱物わくわく探検隊』に掲載されている、化石スポットの一つなのさ」

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シシオ「その、代表的なスポットが、この1階エレベーターホール周辺の……」
マイコ「本に載っている写真と、様子がずいぶん違っているじゃないのよ」
シシオ「あれ?ここは褐色の大理石が使われていて、厚歯二枚貝が見られるはずだったんだけど……」
マイコ「改修工事ね。耐震補強かしら?」
シシオ「古い建物は、建物自体は残っていても、内装がかわってしまうことがよくあるからなぁ。間に合わなかったか。
 新しい白い石にも、小さな貝やサンゴがあるけれど、取り上げるほどじゃないかな?」
マイコ「床の石材にも石灰藻があるわね」
シシオ「ただ、探検の敷居が高いというのか……
 ちょっと日本橋三越とは雰囲気が違うな」
マイコ「しばらく、探検をサボっていたから、度胸がなくなってるわよね」

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2009年9月 8日 (火)

名古屋市桜通大津:第一生命ビルディング

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シシオ「久しぶりに名古屋にやってきたぞ」
マイコ「なんといっても、あたしたちの化石探検の原点だもんね。名古屋」
シシオ「何はともあれ、軍資金が必要だから、東京三菱UFJ銀行にきたんだけれど、このビル、化石あるじゃん!」
マイコ「銀行の方じゃなくて、ビルの入口の方ね」

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(厚歯二枚貝 石材の大きさ 81.5×58.7cm 2009年9月8日記録 ☆クリックで拡大)

シシオ「おなじみの厚歯二枚貝の石材だな」
マイコ「ちょっと褐色がかった石材ね。古いビルでよく見かける石材の一つね」
シシオ「このビル、関係者以外立ち入り禁止ってことで撮影も微妙だったんだけど、入口だけだから、勘弁してもらおう」

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2008年1月10日 (木)

必見!コタおすすめの街化石

ここでは、過去の記事の中から、コタたちの自慢の街化石コレクションを紹介します。
リンクをはってありますので、クリックしてくださいね。

その1:姫路市で見つけた昆虫の化石
 シシちゃん、マイちゃんが見つけたゾルンホーフェン石版石石灰岩の昆虫化石。
 昆虫の化石は、街化石としては、他ではまだ見たことがない珍しい化石だよ。

その2:魚類の化石
 ゾルンホーフェン石板石石灰岩の中にときどき見つかるお魚の化石。
 博物館などにコレクションされているものに比べると鮮明さに欠けるけれど、街化石では稀少な化石の一つだよ。

 ○シシちゃん、マイちゃんが水戸市で見つけたお魚の化石
 ○コタが池袋で見つけたお魚の化石
 ○コタが台場で見つけたお魚の化石

 お魚の化石は、他に平塚市などにあるみたいだね。

その3:池袋の直角石・オウムガイうじゃうじゃの石材
 池袋のお魚化石のすぐ近くにあるんだ。
 化石の密度の濃さは随一!

その4:クラゲの化石
 お台場でコタが偶然見つけた、クラゲの化石。
 セマエオストミテス・チッテリという種類のクラゲと思われるんだ。
 これもゾルンホーフェンの石板石石灰岩。
 街化石としてだけでなく、ゾルンホーフェンの化石としても稀少な化石なんだ。

その5:銀座『ぎおん石』の巨大アンモナイト
 厳密には街化石ではないんだけれど、銀座で見ることができる、博物館級の大物アンモナイトだよ。
 銀座5丁目にある、石のお店『ぎおん石』の店頭で見ることができるよ。

 この記事の中で紹介できる化石が、これからも増えていくといいんだけどね。
 乞うご期待、ってとこだね。

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このブログの見かたについて

 コタからお知らせです。
 このブログでは、公開した記事がある程度まとまったら、実際の公開の日付とは関係なく、過去の日付を使って並べ替える予定です。
 ココログには、ココログ出版というブログを自費出版することができるサービスがあります。
 ゆくゆくは、このサービスを利用して、本の形にまとめてみようと思っています。しかし、ブログ記事は基本的に取材順に紹介していますので、そのまま本にするとまとまりがなくなってしまうため、並べ替えを検討しているというわけです。
 ブログとして過去の記事が見やすい状態を保ったまま、どのような形でまとめていくのかを現在検討中です。
 今年は、新しい探検が難しい月は、集中して並べ替えと加筆修正をしていきたいと考えていますが、果たしてどうなりますか。

 2009年5月から、記事の更新がストップしていましたが、今月より再開します。
 個人的事情で、また中断するかもしれませんが……
 直近の名古屋探検から順次アップしていきますが、余裕があれば松山編など途中になっている記事もアップしていきたいと考えております。

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2008年1月 9日 (水)

参考文献

ここでは、ブログを作成するときに使っている参考文献を紹介します。

『ジュニア図鑑13 町の化石しらべ』
川瀬信一、三宅隆三著, 保育社, 1982年

『東京化石地図 山手線に眠る3億年探検記』
先崎譲一、安藤博著, 誠文堂新光社, 1983年

『カラーブックス 849) 化石ウォッチング in City』
三宅隆三、川瀬信一著, 保育社, 1993年

『フィールドサイエンス ビル街の化石・鉱物 わくわく探検隊』
大野寛次、下坂康哉著, 風媒社, 2000年

『ひとめでわかる化石のみかた』
Clare Milsom、Sue Rigby著, 小畠郁生監訳, 舟木嘉浩、舟木秋子訳, 朝倉書店, 2005年

『北海道 探そうビルの化石』
木村方一、高久宏一著, 北海道新聞社, 2006年

『建築用石材総合カタログ 地球素材~Presents From The Earth~』
全国建築石材工業会, 2006年

『さあ化石をさがしにいこう!』
自然環境研究オフィス, 遊タイム出版, 2007年

『ゾルンホーフェン化石図譜[I]-植物・無脊椎動物ほか-』
K.A.フッリックヒンガー著, 小畠郁生監訳, 舟木嘉浩、舟木秋子訳, 朝倉書店, 2007年

『ゾルンホーフェン化石図譜[II]-脊椎動物・生痕化石ほか-』
K.A.フッリックヒンガー著, 小畠郁生監訳, 舟木嘉浩、舟木秋子訳, 朝倉書店, 2007年

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2008年1月 8日 (火)

はじめに

 みなさん、こんにちは。「こたたまにっき」のアイドル、こたろうです。

 石オタクのなあちんが、ひょんなことから見つけた一冊の本、『フィールドサイエンス ビル街の化石・鉱物わくわく探検隊』(大野寛次、下坂康哉共著、風媒社)。
 名古屋近郊のビル化石と石材を紹介した、普通の人にはあまり縁のない本です。
 ありふれた街中に、人知れず、ひっそりとそこにある街化石。
 コタと、シシちゃんマイちゃんの化石探検は、とうちんの名古屋出張をきっかけに、本に紹介された化石を探すことからはじまりました。
 これまで、化石に出会うたびに「こたたまにっき」の中で見つけた化石の写真を公開してきました。そして、たくさんの化石と出会って、化石探しの楽しさを知るにつれて、これを夏休みの自由研究みたいに、きちんと整理して記録したいと思うようになりました。
 でも、こたたまにっきは化石以外にも楽しい出来事がたくさんありすぎます。
 そこで、化石のことだけをまとめた新しいブログを立ち上げることにしました。
 それがこのブログ、「それいけ!街化石探検隊」です。

 街化石についてまとめた本は、化石探検をはじめるきっかけとなった『フィールドサイエンス ビル街の化石・鉱物わくわく探検隊』の他にもいくつかあります。
 一番有名なのは、全国を網羅し、コタたちもバイブルのように使っている『化石ウォッチングin City』(三宅隆三、川瀬信一 共著、カラーブックス)でしょうか。
 他にも、『北海道 探そうビルの化石』(木村方一、高久宏一 共著)にもお世話になっています。
 ところが、名古屋や北海道の化石をまとめた本はあるのに、もっとも街化石がたくさんあるはずの東京の化石をまとめた本は、昭和58年に発行された『東京化石地図 山手線に眠る3億年探検記』(先崎譲一、安藤博 共著)以降、ないみたいなんです(だれか、新しい本を知っていたら教えてね)。東京って広いし、ビルの数も多いから、一冊にはまとめきれないのかもしれませんね。
 東京の街は日々変化していて、昨日までそこにあった筈のビルが、次の日にはもう取り壊されていたり、新しいビルが知らないうちにできたりしています。特に、築40年~50年くらいになるビルの建て替えが、このところ急ピッチで進んでいるようです。このブログでは、出会った化石を少しずつ記録して、紹介して、ゆくゆくは東京や近郊の化石探検にでかけるときの一つのガイドブログになればいいなって思っています。
 ……と、大風呂敷を広げたところで、ブログが続かないことにはお話しにもなりませんので、まずは地道に、見つけた化石を一つ一つ紹介していきたいと思います。そして、自分達で勉強した化石のことなども、少しずつまとめていきたいと思います。
 何分、素人のはじめることですので、いろいろとわからないことや間違いなどもあるかもしれません。なにか気がついたことがございましたら、遠慮なくビシビシとコタたちに教えてくださいね。
 それでは、どうぞコタたちの「それいけ!街化石探検隊」をよろしくお願いします。

平成20年1月吉日 こたろう

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